こんにちは、ファイブスターコーポレーションです。
以前弊社で投稿した記事『【Agoda】「どうしてこんなに割引されているの?」に対するお答え!』が大変好評で多くの方にご覧いただけております。
おそらくホテル関係者だけでなく予約を考える宿泊者にも見ていただけていると推測されます。
そこで今回は、両者の視点からAgodaの良い点、そして心配される点を合わせてご案内します。
【1】はじめに
昨今、訪日観光客数はコロナ禍を乗り越え、2019年と同水準まで回復、今後も航空機の運行状況が回復するにつれ多くのインバウンド客が日本を訪れることが想定されます。
今回お話しする予約サイトAgodaも海外OTAということで、海外のお客様からのみ予約が入る。そう思い込んでしまってはおりませんか?
実はAgodaをはじめExpediaやBooking.com、Trip.comといった海外サイトは、インバウンド観光客だけでなく日本国内のユーザーさんも多くいらっしゃいますので、ホテルの集客には大きな恩恵をもたらしてくれるサイトになります。特に近年の若者はAgodaを利用するユーザーも多いというお話を耳にすることもございます。
販路拡大を目指す施設様がいらっしゃいましたらぜひとも契約を考える余地のあるサイトであると考えられます。
【2】どういうロジックで安いの?
今回お話しするAgodaでは、宿泊予約プラットフォームとして様々なOTAを比較し、
その施設の最安値の料金を掲載する性質がございます。
例えば他のサイトでセールが開催されている際、単独最安値の割引率を設定していたとすると、Agodaがそのサイトで販売される料金を見つけてAgodaでも同じ料金で販売する、というような販売方式になります。
加えてAgoda原資の割引を付与することもあり、施設としてはこんなに安い料金を設定・販売した覚えはないんだけど?といった驚きの価格で販売されてる、なんてこともございます。
しかし、なにもでたらめな料金を販売されることはなく、あくまでも各サイトで登録を行った料金を基にした料金、またはAgoda原資の割引をかけた料金、ということはご安心いただければと思います。
また、上記の通り様々なOTAを比較し情報を掲載するのは料金だけにとどまらず、なんと
Agodaとの契約が無い施設も自動的にページが作成され、販売が行われます。
販売促進を行いたい施設にとっては販路が拡大できるとても良いシステムになりますが、その一方で契約の無い施設からするとなぜかAgodaから予約のお客様が訪れる、といった謎がこの性質の影響となります。
ではこのような性質を持つAgodaでの施設や宿泊者にとっての利点・懸念点をお話したいと思います。
【3】ホテルにとってのお話
まずはホテル目線でのお話になります。
施設のメリットとしては以下のように考えられます。
- 販路拡大に伴い、施設としての売り上げを伸ばすことができる
- 施設の負担なくお客様に有意な割引をAgoda原資で付与されることがある
- 海外マーケットのお客様の流入が見込める
販売経路の拡大や、他のOTAでは集客の届かないアジアマーケットからの予約が増えることが最大の強みと言えるでしょう。一方で以下のような懸念点もございます。
- サイト間でのパリティが崩れてしまう
- 意図しない料金で販売されてしまう
- 手数料が国内OTAと比較して高い
- Agoda予約ではなく提携先販売の際のお客様対応に時間を要することがある
懸念点につきましては一見心配されることもあると存じますが、サイト間でのパリティを揃えることで解決することがほとんどになります。各サイト販売料金を揃えることで、意図しない料金での販売は防げ、それぞれのサイトの強みを生かしたWEB販売が行えることでしょう。
最後のお客様対応につきましては、提携先販売在庫をAgoda経由でご予約されたお客様とのやりとりについてですが、万が一トラブルなどに繋がる場合には、施設での対応ではなく、予約をしたAgodaとやり取りをすべき旨きちんとお客様にご説明できると対応がスムーズになります。
オペレーション対応のマニュアルなど、施設でご用意しておくのもよいかもしれませんね。
まとめとして、とにかく販売実績を上げたい、販路拡大を行いたい、という考えをもつ施設にとっては設定をお勧めできるサイトの一つとなります。ただし、一つのサイトに売り上げを偏らせるのは危険だと考える施設、他サイトでも様々なプロモーション・施策を行っている、という施設につきましては慎重に設定を進める必要があるサイトともいえます。
【4】宿泊者にとってのお話
つづいてホテルを予約する宿泊者にとってのお話になります。
宿泊者のメリットとしては以下のように考えられます。
- とにかく安くホテルを予約できる
- いろんなサイトを見比べることなく1か所で予約が完結する
- 会員割引や還元制度がある
宿泊者としてはその最大のメリットはなんといっても安く・簡単に予約がとれることでしょう。
安いのは先述の通りですが、予約の際に手間と感じることも多い会員登録も必須では無いことからも、予約の障壁が低いサイトともいえます。
一方で良いことばかりとは言い切れない部分もあるのが現状です。
- 予約の合計額が表示されると考えていたら1泊・1室あたりの値段だった。。
- 予約が勝手にキャンセルされる!?
- 予約の変更やキャンセルの手続きが手間?
1つ目の注意点はAgodaで予約検索をしたことがある方は誰もが一度は通った落とし穴ではないでしょうか。とても安い料金で予約が取れる、と思ったら2泊3日の旅行の1泊あたりの値段だった。という訳です。予約する際には必ず予約フォーム画面の合計金額を確認するようにしましょう。
2つ目の注意点は稀ではありますが予約したのにAgodaから連絡があり一方的に予約をキャンセルされた。という声もインターネット上で確認されます。
これはアゴダに限らず様々なサイトでも起こりうる事象です。予約サイトからの予約情報はホテルの予約管理システムへ取り込まれます。
このシステム間のデータ移行のラグにより、同じタイミングで予約があった際に片方の予約は取れたけど片方は満室になり予約できなかった。ということが起こりうるわけです。
人気のホテルや夏休みや連休など、需要が高まるタイミングでの予約は要注意だと考えておいた方がいいかもしれません。
最後の注意点はアプリからの予約や会員登録した上での予約でしたら多少手間は省けるのですが、変更やキャンセルが難しいという声を聞くことがあります。
こちらはAgodaでの変更手続きは予約した際の予約IDが必要となり、氏名や連絡先だけでは対応いただけないことがあるのです。
このひと手間を避けるために、アプリをダウンロードし会員登録を行ったうえで予約をすることをオススメさせていただきます。
【5】最後に
さて、ここまで宿泊予約サイトAgodaの特徴と利用する際のメリット・注意点についてお話しました。客室を提供する施設側にも、宿泊する予約者側にもそれぞれの立場があり、目線がありますが、両者の考えを知った今ではこれまでの見方が変わった、なんてこともあるのではないでしょうか。
今回挙げさせていただいた懸念点・心配事につきましては、どれもAgodaが悪い、ホテルが悪い、とは限らず、予約者にも注意が必要になることもあることをご理解いただけたかと思います。
事前にきちんとした情報を得て、その性質や、万が一の対処法などを知ったうえで予約サイトを選択するという予約者側のリテラシーが求められる時代にもなっているということです。
近年ではカスハラと呼ばれるカスタマーハラスメントという言葉もございますが、旅行者とホテルそれぞれがトラブルのない関係を築きたいものですよね。
ファイブスターコーポレーションでは宿泊施設様のWEB販売サポートとして売り上げを伸ばすサポートの他、各OTAのサイト整備などの作業も代行させていただいております。
この記事が少しでも皆様のお役に立つことを願い、今回のブログとさせていただきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。