こんにちは、ファイブスターコーポレーションです。
今年1月に掲載した記事【供給過多の危機!?数あるホテルで勝ち抜く戦略を!】にて、沖縄県への入域観光客数の実績や、宿泊施設数の推移に触れ、右肩上がりに推移する沖縄観光の各実績と、それに対する宿泊施設の危機感に関してお話をさせていただきました。
今回はそちらの記事にて触れられなかった別視点での沖縄の注目度についてと、改めて最新版のデータのまとめ、そして宿泊施設の最新情報について紹介いたします。
記事の目次
【1】Expedia発表2026年版「今年の注目旅行先」として沖縄が第2位に選出!
2026年に向けた旅行トレンドレポート、Expedia グループが発表した「Unpack ’26」において、2026年の注目の旅行先として 沖縄県 が世界第2位にランクインしたことが発表されました。
その検索数の伸び率は+71%という高い数字で、世界中の旅行者の関心が一気に高まっていることを示しています。
かつて「沖縄=夏休み・家族旅行の定番」といったイメージが強かった沖縄ですが、今では「通年型」「ラグジュアリー」「体験価値重視」といった層への展開が進んでいます。
ラグジュアリーリゾートや、離島でのプライベートヴィラ、地域文化・体験を重視したステイが増加しており、まさに多世代(親・子・孫)でゆったり滞在する旅行にも好適です。
🔗:【エクスペディア・グループ】2026年の旅行トレンド「Unpack ’26」を発表
ホテル・観光事業者としては、沖縄の注目度上昇を受け、差別化・付加価値強化がいっそう求められるかと考えられます。具体的には:
* 多世代が快適に滞在できる「部屋数・階層・動線」の設計(例:祖父母も安心のバリアフリー、孫にはアクティビティ)
* 滞在中の“体験”を豊かにする(地域文化、マリンアクティビティ、グルメツアー)
* 通年型需要に対応した季節・イベント商品(夏だけでなく冬の沖縄、ベビー・シニア連れ)
* サステナブル観光や地域連携への取り組み。実際、沖縄は「スマート・トラベル・ヘルスチェック」の対象にも含まれています。
この“2位”という順位は単なる人気順以上の意味を持っており、ホテル・観光事業者にとっては「今こそ沖縄市場での戦略再構築の好機」と言えるでしょう。
【2】じゃらん観光国内宿泊旅行調査にて9部門中6部門で沖縄が1位に!
続いて、国内宿泊旅行の実態を捉えるうえで重要なデータである、じゃらんリサーチセンターの「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」(2024年度実績・2025年7月発表)に基づき、ホテル・観光事業者が注目すべきポイントを整理します。
11項目中10項目で3位以内に沖縄がランクイン!
🔗:じゃらん観光国内宿泊旅行調査
〈魅力的な宿泊施設があった〉〈ご当地ならではの体験・アクティビティが楽しめた〉〈大人が楽しめるスポット・施設・体験があった〉などは1位にランクイン。宿泊旅行満足度を構成する要素のほとんどにおいてトップを獲得しています。
じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025を見ても“沖縄=夏の定番”という枠を超え、通年で選ばれる“価値の高い旅行先”へ進化していると考えられます。
【3】入域観光客数・航空便就航率から見る沖縄の注目度
続いて沖縄県を訪れる観光客数や、来訪手段となる航空便の就航数についてみてみます。
沖縄県が発表する『令和7年度上半期沖縄県入域観光客統計概況(速報)』によると、令和7年度上半期、沖縄を訪れた観光客は553万4700人に上り、対前年度比較では+57万3900人(+11.6%)、
そして上半期最高の実績があった令和元年度が534万8600人でしたので、
今年度はそれを18万6100人上回る過去最高の実績となりました。

年度を通しての入域観光客数をみますと、これまでの過去最高は平成30年度の1000万4300人で、昨年の令和6年度995万2700人は過去2番目に大きい実績となります。
上記の通り、今年度は令和6年度の上半期に対し+57万3900人で着地していることから、
この調子で下半期も推移すると、過去最高を難なく更新することができる状況となります。
では、これほどの観光客の動きを支える航空便の就航状況についてみてみましょう。
国土交通省が発表する『国際線就航状況』によると、那覇空港を発着する国際線直行便の便数は、現在237便/週(2025年冬ダイヤ)となり、過去最高の就航数であった平成30年の冬ダイヤ230便に対し+7便となっており過去最多の便が就航していることとなります。※貨物便を含む

更に今後、2025年12月よりJTAが初の国際線定期便として那覇-台北便を新規就航、
同じく2025年12月よりスクートが那覇-シンガポール便を新規就航、さらにタイガーエアが那覇-台南便を新規就航など、那覇空港を発着する国際線の便数は今後も増えてくる発表がございます。
ますます増える需要の見込みと、外国人観光客をより集客するという沖縄県の計画から新規就航に繋がり、それらは今後も増えていく見込みとなります。
【4】ホテル件数・開業予定施設から見る沖縄の注目度
ここまで各調査における沖縄の注目度、沖縄の入域観光客数や航空路線の増加など、観光市場全体が好調に推移していることを紹介しました。
最後に、沖縄を訪れる観光客を受け入れる宿泊施設の状況について紹介いたします。
沖縄県が毎年公表している『宿泊施設実態調査』によると、令和6年12月31日時点での宿泊施設数は前年比108.8%の4,251施設に達しました。
収容人数も前年比102%の188,425人と過去最高を更新しており、観光需要の回復に伴って宿泊施設の受け入れが着実に拡大していることがわかります。

このうち、ホテル・旅館(大~小規模)に絞ると約939軒(前年比103.4%)、客室数は約52,976室(前年比100.7%)となっています。
特に小規模施設を中心に新規参入が続いていることから、県内宿泊市場の競争はさらに活発化している様子がうかがえます。
近年は大型リゾートだけでなく、ファミリー向けのコンドミニアムや一棟貸しの宿泊施設など、多様なニーズに応える施設が増加している点も特徴です。

さらに沖縄県内では、今後も続々と新しいホテルの開業が予定されており、ホテル・宿泊施設の受け入れ体制が拡大しています。
下記に2025年11月現在、発表されている主な新規開業・リニューアル予定のホテルをエリアごとにご紹介します。
| エリア別 | ホテル名(開業・リニューアル予定日程) |
| 北部エリア | •PGMホテルリゾート沖縄(2026年7月3日) •コートヤード・バイ・マリオット沖縄リゾート(2026年夏) •Semilla NAGO OKINAWA(2026年夏) •エナジックコンドホテルズ瀬嵩 ゴルフ&リゾート(2026年10月) •BLISSTIA SUITES&RESORT 沖縄恩納村(2026年) •フォーシーズンズ・リゾート・アンド・プライベート・レジデンス沖縄(2027年) •日和ホテル沖縄名護(2027年7月) •QUILL RESORT OKINAWA condominium hotel(2028年春) |
| 中部エリア | •リーガロイヤルリゾート沖縄 北谷(2026年4月) |
| 南部エリア | •沖縄ハーバービューホテル リニューアル(2025年12月) •ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 那覇(2026年1月) •ホテルモントレ(2026年4月) •サウスゲートホテル沖縄(2026年5月) •琉球温泉 瀬長島ホテル 新棟(ANNEX棟)(2028年1月) |
| 離島エリア | •キャノピーbyヒルトン沖縄宮古島リゾート(2026年4月) •宮古島東急ホテル&リゾーツ新棟(2027年夏) |
今回は特に規模の大きめなホテルを中心にピックアップしていますが、各地でさらに新たな宿泊施設のオープンも控えており、今後の動向にも注目が集まります。
【5】さいごに
観光需要の高まりとともに、県内ではホテル開業や再開発の動きが一層活発になっています。
「ジャングリア」の本格運営や2026年秋の首里城復元完了など、沖縄の魅力がさらに拡大していく中で、“選ばれるホテルになるには”が、今後ますます重要なポイントとなっていくでしょう。
ぜひ、このタイミングで現状を見直してみてください。
プラン内容は最新の状態でしょうか?
ターゲットに合った販売設定になっていますか?
写真は施設の魅力を十分に伝えられていますか?
私たちは、各OTAの整理や見せ方の最適化、施設ごとの強みを活かした販売戦略づくりをお手伝いしています。
今後の集客に向けた改善や方向性にお悩みの際は、ぜひ弊社へお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
12月06日 :Tani Yuuki Live Tour 2025 @那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場
12月07日 :NAHAマラソン第39回大会 Start・GOAL @奥武山陸上競技場
12月17日 :葉加瀬太郎 2025年秋ツアー @沖縄コンベンションセンター
12月20日~21日:HIRAIDAI TOUR 2025 @沖縄コンベンションセンター
12月27日~28日:優里 ASIA TOUR 2025 @沖縄コンベンションセンター
12月29日~30日:ゴダイゴ結成50周年記念コンサート @那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場





