こんにちは、ファイブスターコーポレーションです。
皆さん、STP分析という分析方法をご存知ですか?
近年ホテル業界は競争が激化しており、競合との差別化がますます重要なポイントになっています。
STP分析は、そんな悩みを解決する一つの手段となるかもしれません。
本記事では、ホテル業界におけるSTP分析の重要性と、それを活用したマーケティング戦略について解説します。興味のある方は、ぜひ読み進めてみてくださいね。
【1】STP分析とは
STP分析とは、マーケティング戦略の基本であるセグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字を取ったもので、次の3つの役割で構成されています。
- セグメンテーション=市場を分ける
- ターゲティング=狙いを定める
- ポジショニング=違いを明確にして立ち位置を決める
早速、具体例を使ってSTP分析の3つの役割とその関係性を見ていきましょう。
1.セグメンテーション(Segmentation)
セグメンテーションでは、顧客をニーズごとにグループ分けしていきます。
- 出張で快適に泊まりたい人
- 家族で楽しく泊まりたい人
- 安く泊まりたい人
- ラグジュアリーな体験を味わいたい人
このように旅行の目的に応じて、顧客を分けることができます。
2.ターゲティング(Targeting)
ターゲティングでは、1で分けた顧客から自分たちの強みやコンセプト、過去の宿泊者のデータなどから最も重要な顧客を選びます。
例えば、「出張で快適に泊まりたい人」をターゲットとして選んだとします。
3.ポジショニング(Positioning)
ポジショニングでは、2で選んだ顧客グループの中で、自分たちの立ち位置を決めていきます。顧客が自分たちと他社を比較したときに優れているポイントを分析し、優位に立てるポジションを見つけます。
「出張で快適に泊まりたい人」にとって重要なポイントを考えてみましょう。
- Wi-Fi環境
- 客室のデスク
- 駅近
- 駐車場
- 大浴場
- 朝食
これらの中で競合よりも優れているものを明確にして自分たちの立ち位置を決めます。
例えば、ホテルの強みがサウナ付きの大浴場である場合、競合が同様の設備を持っていない、もしくは持っていてもあなたのホテルが優れている場合、その強みは独自の価値となり、あなたのホテルを選ぶ理由になります。
これを宿泊プランやSNSで積極的にアピールしていきましょう。
ポジショニングによって、他社との違いを明確にし、発信することでそのホテルの独自性が顧客に支持されていくようになります。
【2】メリットについて
自社の強みを明確化できる
ポジショニングによって、ターゲット顧客に自分たちの独自の価値を伝えることで、市場競争で優位な立場を確立することができます。さらに新たな市場開拓に繋がる可能性も広がります。
競合他社と差別化できる
競合との存在や規模の把握ができ、差別化ポイントが明確になることで客層のバッティングを回避することに繋がります。競合を避けながら自社が勝てるポジションを狙いやすくなります。
【3】注意点について
市場規模の細分化
ニーズを分析しユーザー層を細分化することは重要ですが、あまりにも小さな市場をターゲットにしてしまうと将来的に先細りしてしまう可能性があります。マーケティング対象を性別、年齢、住居地、嗜好、価値観など様々な情報で分類し、ニーズの異なる集合として細分化し、将来性のあるターゲットを絞り込むことが大切です。
分析の順序について
一般的にはS(セグメンテーション)→T(ターゲティング)→P(ポジショニング)で行うことが多いですが、3つの要素は連動しているため手順は入れ替えてもよいとされています。順番にこだわらず、まずは各要素の考えやすいところから柔軟に着手していきましょう。
【4】最後に
STP分析は、ホテルのWebマーケティングを効果的に最適化するための重要なツールです。この分析を通じて、ホテルは顧客のニーズを正確に理解し、ターゲットに対して最適なマーケティング戦略を展開できます。
STP分析を活用することで、データに基づいた意思決定や、投資効果の最大化、顧客のロイヤルティ向上が期待でき、結果的に長期的な収益を確保することにも繋がるでしょう。
皆さんも、これからのマーケティング戦略にSTP分析を取り入れてみてはいかがでしょうか?
弊社では、様々なデータを活用しマーケティング戦略を行っております。何か気になる事がありましたらお気軽にお問い合わせください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。